薄毛の原因は人それぞれ
薄毛に悩む男性の多くは、初めての対策手段として市販の育毛剤の購入に踏み切っています。しかし、広告に書かれているような効果が現われず、いつまでも使い続けているのに変化がないというケースは少なくありません。実は、男性用の育毛剤は様々なタイプがあり、薄毛の原因によって合う場合と合わない場合があるのです。
今まで育毛剤が効かないと感じていたのは、原因とは異なるアプローチを目指していた育毛剤だったからかもしれません。そこで、こちらではまず、薄毛になる代表的な原因をいくつかご紹介します。
AGA
最近では当たり前のように耳にするようになったAGAは、薄毛の原因の一種です。原因はいまだにはっきりと確定していないものの、ストレスや遺伝などが大きな原因ではないかと考えられています。AGAになると、男性ホルモンの分泌量が通常よりも多くなり、その一部が髪の毛の健康な成長を阻害する物質に変化します。
AGAは10~20代の若い男性や女性にも見られ、後頭部は薄毛になりにくいですが、頭頂部や側頭部、前頭部などに地肌が目立つようになります。また、髪の毛全体が細く抜けやすくなり、些細な刺激で切れたり抜けたりします。
皮脂の過剰分泌
頭皮は水分と皮脂がバランスよく存在し、紫外線や雑菌、外的刺激から保護しています。しかし、頭皮が極端に乾燥する、脂っこい食事や不規則な生活習慣が続くなどの原因から皮脂の分泌量が増えすぎると、毛穴を詰まらせることがあります。毛穴が詰まると髪への水分や栄養素が届きにくくなり、栄養不足になった髪は徐々に細くなって抜けやすくなります。
雑菌は皮脂を好む傾向にあり、炎症やかゆみなどを発生しやすくもなるため、注意が必要です。皮脂の過剰分泌による薄毛では、頭皮にべたつきがある、シャンプーをしてもすぐに髪が脂っぽくなるなどの特徴があります。
頭皮の乾燥
頭皮は適度な水分や油分で肌を保護していますが、加齢や生活習慣などで頭皮の水分が失われてしまうと、バリア機能が弱ってきます。水分が不足した場合、それを補うために皮脂の分泌量を増やすこともありますが、皮脂の量が変わらず、単純に頭皮が乾燥していくこともあります。
その結果、わずかな刺激でも肌が傷つきやすくなり、髪の毛にも十分な栄養が行き渡らなくなります。フケが出やすい、頭皮に痛みやかゆみを感じるなどの特徴が見られます。
血行不良による栄養不足
喫煙やストレス、冷え性などの原因から血流が悪くなると、頭皮にも十分な血液が廻らなくなります。その結果、髪の毛を育成する力が弱くなり、今ある髪の毛も細くなりますし、新しく髪の毛が生えてきづらくなります。肩こりや指先が冷たいなどの症状が見られる人、ヘビースモーカー、激務の人などは注意が必要です。
病気や外的要因
病気やストレスによる円形脱毛症、投薬や労働環境による薄毛など、ある程度原因がはっきりわかっているものに関しては、その原因を排除することで薄毛の改善が期待できます。また、病気やストレスで一時的に薄毛になった場合は、一定期間過ぎれば跡も残らないほど元通りになることがほとんどです。
育毛剤でできること
育毛剤にもいろいろなタイプがあり、ある程度薄毛の原因ごとに対応した成分が配合されています。こちらでは、代表的な育毛剤のタイプをご紹介します。
抜け毛予防
頭皮に適度な刺激を与えて毛穴を引き締めたり、髪を育てるために必要な環境を整えたりして抜け毛予防を重点的に行う育毛剤は、主に20代の利用者に人気です。AGAの場合には専用の対策をとる必要がありますが、病気や外的要因などの原因がはっきりわかっているケースならば、これ以上抜け毛を増やさないように対策するだけでも改善が期待できます。
特に20代のように発毛力が強い世代の場合には、一定期間ケアをすれば元通りになりやすいです。
AGA対策
クリニックでは飲み薬もありますが、育毛剤の中にも、男性ホルモンの過剰分泌を抑制したり、薄毛因子の活動を阻害したりする働きのある成分を含むものがあります。AGAによる薄毛の人には効果が出やすいですが、他の原因で薄毛になった人にはあまり改善が見られないため、一度検査を受けてから利用しましょう。
頭皮の環境改善
ほとんどの育毛剤に、頭皮の環境を整える成分が含まれています。ミノキシジルなどの頭皮の血行を促進させるものの他、保湿効果のある成分や頭皮の炎症を回復させる成分などもあります。薄毛の人の多くは頭皮があまり健康な状態とは言えませんが、その中でも水分不足、皮脂の過剰分泌、血行不良などのうち、どのタイプかに応じて育毛剤を選ぶとよいでしょう。
栄養補給
発毛や育毛に必要な栄養素を補給することで、人が本来持っている発毛力を高めます。使い続けていくと頭皮や栄養状態がよくなり、自然と抜けにくく太い髪の毛に育っていきます。
自分に合った育毛剤の選び方
上記のように、育毛剤には様々なアプローチがあります。薄毛専門クリニックなどで原因を調べるか、頭皮や薄毛の状態などから原因を判断し、それに見合った特徴を持つ育毛剤を選ぶようにしましょう。それ以外に共通する、育毛剤の選び方を以下にご紹介します。
複数のアプローチを試みているもの
複数の原因で薄毛になっているケースもありますので、育毛剤を選ぶ時には、保湿効果や皮脂の分泌抑制、消炎作用、頭皮の環境改善、抜け毛予防など、複数のアプローチを試みているものがおすすめです。原因がはっきりしないという人も、幅広い人に有効な育毛剤を選ぶことで改善が期待できます。
自然由来の原料を使用したもの
頭皮に直接つける育毛剤には、できるだけ合成添加物などが含まれていない方が安心です。育毛剤の効果を得るためには、少なくとも半年から一年は使い続けなければなりません。微量の添加物でも、これだけの期間使い続けることを考えると副作用が心配ですし、安全に使える天然由来成分で作られたもの、無香料、保存料不使用などの表記があるものがおすすめです。
爽快感を求めて刺激のあるつけ心地の育毛剤を選ぶ人もいますが、頭皮が弱っている時に過度の刺激は負担にもなりかねませんので、低刺激タイプを選びましょう。
成分が毛根まで届き、濃度が高いもの
どれほど有効な成分が多く含まれていても、髪を育成する毛根まで届かなければ意味がありません。育毛剤の中には、有効成分をナノ化して頭皮の奥まで浸透しやすくしたタイプなどもあります。また、有効成分の種類の多さだけでなく、濃度についても要チェックです。成分表示や利用者の口コミなどを参考に、効果の高そうなものを探してみましょう。
育毛剤の効果的な使い方
市販の育毛剤はクリニックなどで処方されるものと比べると、刺激が少なく副作用もほとんどありません。ですが、誤った使い方をすればやはり何らかの副作用が生じるリスクもありますし、肝心の育毛効果も期待できません。
まず、育毛剤は決められた量をきちんと毎日使いましょう。そして、髪の毛の上からではなく、頭皮にきちんと塗るようにします。使用するタイミングは特に記載がない限り、シャンプー後のタオルドライやドライヤーを終えてからです。清潔な状態の頭皮は毛穴の詰まりもなく、スムーズに成分が浸透します。
育毛剤だけでなく、日ごろから頭皮や髪に負担のかからない生活を心がけましょう。低刺激のシャンプーを選んだり、スプレーやワックスの過剰使用を改善したりするのも効果的です。
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