抜け毛が増える原因について・1
機械性脱毛症
機械性脱毛症は長時間に渡ってヘルメットや帽子などを着用する人が発症しやすい脱毛症です。そのため主に工場や工事現場などで働いている人に起きやすい症状です。ヘルメットが重かったり、サイズが合わなくて締め付けの強い帽子を着用することなどが原因で頭皮の血行が悪化して抜け毛が増加する症状なので、年齢に関係なく発症する可能性があります。
そのため、普段着用しているヘルメットや帽子が頭皮に与えるダメージが大きいと、20代などの若い年齢でも機械性脱毛症を発症する可能性があります。また頭部が受けているダメージを軽減しないと症状を改善できないため、育毛剤を使っても高い効果を得られない可能性があります。
そのため機械性脱毛症による抜け毛予防や症状の改善には、ヘルメットや帽子を定期的に脱いで頭部に与える負担を減らしたり、しっかりサイズを合わせて頭部の締め付けを緩めることが大切です。
牽引性脱毛症
牽引性脱毛症とは、ポニーテールやお団子へアなどの髪型にしたり、エクステやカチューシャを使用して頭皮に負担を与えたことが原因で起きる脱毛症のことです。そのため10代から20代などの若い女性に起きやすい脱毛症であり、発症するとヘアスタイルが原因で血行が悪化している髪の毛の分け目を中心に抜け毛が増加します。
牽引性脱毛症を発症した場合は頭皮に負担を与えない髪型に変更したり、頭皮の血行悪化を改善するために頭皮マッサージを行うことが大切です。
AGA
AGA(男性型脱毛症)は男性の薄毛原因の約9割を占めている脱毛症です。そのため、抜け毛の増加に悩んでいる人は最初にAGAの発症を疑うことが大切です。多くの脱毛症は生活習慣の乱れや間違ったヘアケアなどが原因で発症しますが、AGAは主に遺伝による影響で発症します。そのため規則正しい生活を送っても症状の根本的な治療はできません。
またAGAはテストステロンと呼ばれる男性ホルモンの一種が変異して起きる症状なので、男性ホルモンの分泌が活発になる思春期以降に発症する可能性があります。そのため10代や20代などの若い男性も発症する可能性があります。
そしてAGAは治療薬を使用しないと症状を改善できないため、発症に気づいたら病院やAGAクリニックなどの医療機関で受診するか、AGA治療に役立つ成分が含まれている育毛剤を使用する必要があります。
産後脱毛症
産後脱毛症とは、出産を終えた後に抜け毛の数が一時的に増加する脱毛症のことです。妊娠中は髪の毛の成長や寿命に大きな影響を与えるエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの一種が大量に分泌されます。
そのため本来なら抜け落ちるはずの髪の毛が頭皮に残り続けますが、出産を終えてエストロゲンの分泌量が正常に戻るとそれらが一斉に抜け落ちて頭部全体の薄毛が目立つようになります。基本的には出産を終えて半年から1年が経過すると自然に頭髪が元の状態に戻るため、症状を改善するために特別な対策を行う必要はありません。
また薄毛が目立つ場合は髪の毛が元に戻るまで帽子やウィッグなどを利用することがお勧めです。
抜け毛が増える原因について・2
脂漏性脱毛
脂漏(しろう)性脱毛症とは、頭皮の乾燥や食生活の乱れなどが原因で頭皮の皮脂分泌量が増加したことにより起きる脱毛症のことです。大量に分泌された皮脂を餌にして増殖したマセラチア菌というカビ菌の一種が頭皮の炎症を引き起こすことで、正常な成長を妨げられた髪の毛が痩せ細って薄毛が進行したり抜け毛が増加します。
そして頭皮の炎症を引き起こすことで抜け毛を増やす症状は他にも存在しますが、脂漏性脱毛症を発症した場合は抜け毛の増加に加えて頭皮に強い痒みや痛みなどの症状も現れます。脂漏性脱毛症による抜け毛予防や症状緩和のためには、低脂肪のヘルシーな食事を摂ったり頭皮をしっかり洗浄して余分な皮脂を洗い落とすことが大切です。
ただし、市販の安いシャンプーは洗浄力が強すぎるため、頭皮に必要な皮脂まで洗い落としてしまう可能性があります。そして頭皮が乾燥すると身体が頭皮の乾燥を防ごうと皮脂分泌量を増やすため、症状が悪化する場合があります。そのため脂漏性脱毛症を発症した場合は頭皮に優しいアミノ酸系の育毛シャンプーを使うことが大切です。
粃糠性脱毛症
粃糠(ひこう)性脱毛症とは、生活習慣の乱れやビタミンA、B1、B2などの不足、そしてストレスなどが原因で起きる脱毛症のことです。また洗髪後に十分なすすぎを行わずに頭皮にシャンプーやトリートメントが残った場合も発症する可能性があります。
粃糠性脱毛症を発症すると頭部に大量のフケが発生して、それが毛穴を塞いだり頭皮の炎症を引き起こす影響で抜け毛が増加します。そのため、粃糠性脱毛症による抜け毛予防や症状の改善には規則正しい健全な生活を送ったり、栄養バランスの良い食事を摂ることが必要です。
円形脱毛症
円形脱毛症は自己免疫疾患の影響で起きる脱毛症です。本来なら身体に悪影響を及ぼすウイルスや細菌などを除去して健康を守る役割を担っているリンパ球が、免疫機能の異常によって成長期の毛包にダメージを与えてしまうことが原因で脱毛症が進行します。
発症すると10円玉や500円玉サイズの脱毛症が起きますが、症状が重い場合は全ての頭髪が抜け落ちたり、全身の体毛が全て抜け落ちる場合があります。円形脱毛症をセルフケアで治すことは非常に難しいため、発症後は医療機関で抗ヒスタミン剤やステロイド剤、セファランチンなどを利用した治療を受ける必要があります。
育毛に役立つ成分について・1
ヒノキチオール
強力な殺菌・抗菌効果を持った成分であり、頭皮に使用することで菌の繁殖によって起きるフケや痒み、抜け毛に繋がる炎症などを改善する効果を発揮します。また皮膚細胞の新陳代謝を活性化する作用を持つため、頭皮の血行を改善して髪の毛への栄養供給をサポートするなどの育毛効果を発揮します。
またヒノキチオールは催奇性を持った成分ですが、育毛剤の使用によって体内に吸収される量は少ないので基本的に副作用を発症する心配はありません。
ジアルキルモノアミン誘導体
ジアルキルモノアミン誘導体は、血行を改善する効果を持ったジアルキルモノアミンの生成を促す成分です。そのためジアルキルモノアミン誘導体の含まれている育毛剤を使用することで、頭皮の新陳代謝を活性化したり毛母細胞の生成を促進し、髪の毛の成長をサポートする効果を発揮します。
またジアルキルモノアミン誘導体には保湿効果があるため、頭皮の炎症が原因で起きる抜け毛予防にも役立ちます。
ミノキシジル
ミノキシジルはAGAの治療に利用されている代表的な成分の一つです。血管を拡張する作用や頭皮の血管を新生する作用を持つため、髪の毛への栄養供給を手助けして正常な成長をサポートする効果を発揮します。
またミノキシジルには髪の毛の元である毛母細胞の分裂を活性化する作用があるため、AGAの影響で脱毛が進んだ頭皮の発毛を促進する効果も持ちます。ただしミノキシジルを使用すると頭皮の発疹や頭痛、低血圧症や性欲減退などの副作用を発症する可能性があります。
育毛に役立つ成分について・2
トウガラシチンキ
トウガラシチンキとは、唐辛子をエタノールに浸して抽出した成分のことです。抗炎症作用があるため、頭皮の炎症によって起きる抜け毛の予防や改善に役立ちます。また血行を促進する作用もあるため、髪の毛への栄養供給をサポートすることで成長を促進する効果も発揮します。
基本的に副作用はありませんが、敏感肌の方が使用すると頭皮に弱い刺激や痒みを感じる場合があります。
フィナステリド
AGAの原因であるジヒドロテストステロンの生成を妨げる効果を持った成分です。5αリダクターゼという物質が体内にあるテストステロンを変異させる影響でAGAの原因物質であるジヒドロテストステロンが増加します。
しかしフィナステリドには5αリダクターゼの働きを妨げる効果があるため、ジヒドロテストステロンの量を減らしてAGAの進行を防ぐ効果を発揮します。しかしフィナステリドを使用すると男性機能の低下や乳房肥大、うつ症状などの副作用が現れる可能性があります。
ソフォラ抽出エキス
ソフォラ抽出エキスとは、ソフォラという観葉植物の根から抽出されたエキスのことです。血行を促進する作用を持つため、髪の毛の成長に必要な各種栄養分や酸素の供給を促進して髪の毛の成長をサポートする効果を発揮します。
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